歳を取ったと感じる

若さに値段が付くとき、自分の可能性を信じてやまなかった。自分の市場価値は思っている以上に大きくて、その時私はお金を稼ぐ才能があると疑わなかった。

 

19歳から社会に出て、初めは月収4万だった。一人暮らしを無理やり成り立たせて、毎日がひもじくて、生活が苦しくて、地獄だった。残飯をいつも持って帰って、いつかは見返してやるとずっともがいていた。仕事を覚えるのつれて、徐々に月収も安定して来た。20歳で月収25万。そこそこ生きていられるくらい稼げるようになった。もう残飯をあさらなくて良くなった。

21歳の時月収35万だった。この頃は副業も始めて、本業と両立させながら安定して稼いでいった。22歳。インセンティブって凄い。やればやるだけ儲かる。この時くらいからお金を稼ぐ楽しみを私は知ったように思う。月収は75万くらい。本業でも任せて貰える仕事の内容が変わる。商品開発中心になる。

 

右肩上がりの現状にずっと自分の事を疑わなかった。私は稼ぐ能力がある。同年代よりもずっと、社会と戦っていける。稼げる金額イコール自分の価値と置き換えて、自分の能力に酔いしれていた。

 

でも、鼻を高くしてうつつを抜かしていると、いきなりへし折られる事がある。

 

私は本業から副業に転身し始めようとしていた。断然稼ぎがよかったから。本業はたまに手伝う程度で基本副業で生計を立てるように調整しだす。

結果転身後月収35万。まだ何とかともがく。

月収は3年くらい35万前後だった。ただ徐々に下がり始めているなとも感じた。

 

自分がもうこれでは食べて行けないのかもしれないと思うようになっても、あのバブル期のような荒稼ぎの気持ち良さが忘れない、中々抜け出せずに、本業に戻る選択を先送りにしていた。これはきっとギャンブルに似たものなんだろうなと思う。

 

そして今26歳、月収は16万もみたない。

私は本業一本だったなら今頃手取り25〜28くらい貰えている予定だ。

 

本業は長く勤めても、貰えるものは少ないと鼻から分かっていたから、稼げる時に稼ごうと思った。チャンスがあるならフットワーク軽く突っ込んで行った結果が今月は最悪の8万。

 

若さが終わった。もう私には稼げない。これからどうしようと途方にくれたくなる気持ちを、どうやって原動力に変えて行こうか。

 

 

 

 

 

和菓子職人として社会に出た。身体で覚えた事は一生忘れない。だから30歳になってから戻っても、場所を選ばなければ働けると思う。

 

ただまだ戻りたくないと思う。戻らなくてもいいんじゃないかとも思う。

 

和菓子を作るようになって、栄養学や色彩学を学んだり、別の視点からはスポーツ学も学ばなければいけなかった。

 

今は菓子を作らずとも、その副産物でご飯が食べられている。私は和菓子職人になってたくさんの恩恵を受けた事は間違いない。

 

これからは若さではないところに自分の良さを見つけて、お金に変えていかないといけない。

 

本音では自分の限界なんてないんだって、いつまででも思っていたい。